あおぞら明朝

あおぞら明朝は7ウェイト展開のIPA明朝ベースの明朝体フォントです。

「あおぞら明朝」フォントとは?

明朝体フリーフォント初の「極太」「極細」

新聞の見出しのような力強い極太フォント、かつてない可能性を実現する極細フォント。これらのフォントを含む7ウェイトフォント「あおぞら明朝」

現在、フリーフォントにはあおぞら明朝の元になった「IPA 明朝」のほか、その派生の「IPA モナー明朝」や「TTEdit半角明朝」「TTEdit鏡文字明朝」「Takao明朝」、 「出島明朝」「はんなり明朝」「花園明朝」「GT書体フォント」「XANO明朝」「GL-アンチック」「GL-築地初号」 「東風明朝」「さわらび明朝」「さざなみ明朝」「梅明朝」「和田研明朝」「美咲明朝」・・・と挙げればキリがありませんが、 今のところ明朝体のフリーフォントで作者の知る限り「極太」なフォントはありません。「極細」も和田研細明朝のみです。

つまり、新聞紙の見出しのようなインパクトのある明朝体フォントはこれまでフリーフォントにはなく、 お金をかけずにこのようなフォントを利用することは実現不可能でした。

極細に関しては和田研細明朝が当てはまりますが、和田研フォントは漢字部が特徴的。 一般的、もとい標準的な明朝フォントはありませんでした。

そこで、IPA P明朝フォントをベースにできたのがこの「あおぞら明朝」。 タイプバンク社が制作、独立行政法人情報処理推進機構が公開しているこのフォントはフォントとしての品質が高く、 しかも制限つきの改変可能なライセンスとライセンスも緩め。このフォントの"派生物"、ライセンスでいうところの"成果物"の1つがこの「あおぞら明朝」です。

フリーフォントの「7ウェイト展開」による表現の可能性

「Black」「Heavy」「Bold」「Medium」「Regular」「Light」そして「Thin」

現在3つ以上の太さのバリエーションがあるのは、 商用フォントのお試し版をのぞけば「M+」「Rounded M+」「春夏秋冬」「花鳥風月」「ゆたぽん(コーディング)」「妹フォント」「きろ字」と一連の和田研フォントくらいで、 手書きフォントが多いのが現状。

4つ以上に絞れば残るのは7ウェイト展開のM+とRounded M+のみです。 一般に雑誌等のデザインには7つのウェイトが必要だと言われ、実際商用フォントの多くは7~9ウェイトを展開しています。 しかし、日本語フリーフォントには7ウェイトどころか、ほとんどのフォントが太さのバリエーションなしか、あっても2~3ウェイト展開でフォントの太さにおいて制約が多く、 お金をかけずにデザインする、ということが困難な状態でした。趣味でデザインに携わる人にとって、商用フォントの購入は難しいところがあります。

そこで、この「あおぞら明朝」を使うことでロゴやタイトル、見出し、本文中の強調文字など太さのバリエーションがあることでなおメリハリをつけることができ、 「フリー」でも「明朝体」における新しい表現の可能性を実現できるようになります。

JIS第4水準やIBM特殊記号対応

教育漢字や常用漢字、半角/全角英数字はもちろん、丸9のような利用頻度の高い機種依存文字、正確な表記にこだわるためにあえてつかう漢字(JIS第3/4水準相当)など12,000文字を収録。

あおぞら明朝はIPA P明朝をベースに制作されました。それゆえに収録文字数もIPA P明朝と同じです。 IPA P明朝には約12,000文字が収録されており、これが制作者にとっては制作時間の増大にも繋がりましたがこれによりJIS第4水準も対応したフォントとなりました。

JIS第3水準では「伽倻」(昔の韓国にあった国)の「倻」や「侠」の正しい書き方である「俠」、 「石川琢木」の正確な表記としての「琢」、有名人にもいる苗字の「草彅」の「彅」など正確な表記にこだわる場合には必要な水準です。 ちなみに「彅」という文字が一連の騒動の時にひらがなで表記されたのはこの文字がここ、JIS第3水準にあるということも理由に挙げられます。

この段落にはJIS第3水準の文字が多く含まれており、文字化けの原因となりうる可能性があります。 例えばMacintosh 10.1以前のSafariなどで表示できない可能性があります。

また、M+フォント、さわらびフォントなどのJIS第3水準非対応のフォントを利用している場合にも表示できない可能性があります。

そして、それを上回る水準のJIS第4水準にも対応。つまり、基本的に困らないことを意味します。

IPAフォントの品質の高さ

一連のIPAフォントが高品質なこともまた事実。

このフォントのフォントとしての品質がいいのはひとえにタイプバンク社制作、IPA公開の「IPA P明朝」のおかげであり、 IPA明朝フォントの品質の高さはDebian GUN/Linuxに標準で収録されていることからもわかります。 またIPAフォント プロジェクト レビュー - SourceForge.JPを見ても評価が極めて高いことがよく分かります。

「あおぞら明朝」の欠点

このフォントは機械的な作業のゆえに、欠点をいくつか抱えています。

  • 「Heavy」「Bold」などで、文字が太いために潰れる
  • 作者の環境ではMediumがうまく作れないために、BoldとMediumの太さにほとんど違いがない (ウェイト20~30の設定で制作すると制作ソフトウェアの非公式Windows版fontforgeのプロセスがエラーで終了するため)